好きの入り口につくる
小さな茶寮が今できること

 

「今までお茶を飲まなかった人もお茶を好きになってくれることが嬉しい。」

 

ちょっとひと息したい時に、温かいお茶があるだけで安心感があって、なんだか嬉しくなる。

祖母や母親がいれてくれた記憶に思い出す。
お茶にはそんな懐かしい風景を思い出させてくれる不思議な力があるような気がする。

茶寮千代乃園のお茶は、そんな安心感の中に優雅さをプラスしたような、そんなお茶でした。

凛とさせてくれる和紅茶の香り。フルーティーですっきりとした味は、農薬や化学肥料を使わずに栽培されたから。ひとつひとつの手間から、優しい味と香り高さが生み出されていく。

自然豊かな奥八女でつくられる千代乃園のお茶。千代乃園は、3代続く家族経営のお茶農家です。全国でも有数のお茶の産地である八女市で、生産と製造、販売まで行っており、一昨年には八女市黒木町にお茶カフェの茶寮千代乃園をオープンしました。

茶寮千代乃園は、山菜などを使った山ご飯やお茶を使ったおやつと農園のお茶を楽しめるお店。

今回は、この茶寮で一緒に働いてくれるスタッフを募集します。お茶や地域の食材の魅力を伝えることに関われる仕事だと思います。

 

 

八女市黒木町。

高級茶の玉露をはじめ、お茶の産地として有名な八女市。

福岡市から高速を使って1時間で八女市に着く。お店は八女市山間部に位置する黒木町にあり、清流矢部川に沿ってさらに山道を車で30分ほど走ったところにある。バスもあまり通ってなく、車は必須の場所だ。

千代乃園がオーガニックのお茶作りができるのも、茶園が標高600mの山にあるから。標高が高く、気温が低いことで虫が住みづらいのだという。この日も、雪が降りそうな冷えた日でした。

お店に着くと、入り口から非日常を感じさせてくれる。

その細い入り口を抜けると、茶香炉の香りとともに店内の大きな空間が現れる。洗練された空間で使われいる木製家具などは、以前お蕎麦屋さんだった時のものをそのまま使っているという。

ここで飲むお茶が思い出の味に変わっていくような素敵な場所です。

飲食以外にもここでは、様々な種類のお茶や季節のフルーツで作ったジャム、お茶を使ったお菓子の販売を行っている。

どれも山や地元の食材を使ったものばかり。

ゆったりとした時間が流れる店内で、オーナーの原島春花さんが迎えてくれました。

「遠いところからありがとうございます。」

原島さんは家族が栽培する八女茶を茶寮で提供している。3代続くお茶農家の娘としてここ八女で生ま育った原島さんですが、最初はお茶の仕事をするつもりはなかったという。

「小さい頃からお茶はいつもそばにあったんですが、大変そうな親の姿は覚えていたし仕事にしようとは思っていませんでした。お茶離れも進んでいるとかそんな話も聞いていたので。でもふとお茶は今の時代にこそすごく合うものなんじゃないかと思い始めて。ミニマリズムとかそういう言葉を良く聞く様になったくらいの時期に、お茶の世界にもそういう美学が確かあったよなって段々興味を持ち始めました。」

「地産地消やオーガニックも注目されてきていた時代で、だんだんと家族がやっていることに自分の中で納得していくような感じがしました。」

少ないもので楽しむ。あるもので豊かに暮らす。
生まれ育った山の環境に時代が目を向けはじめる様な感覚があった。

農園の仕事を手伝っていく中で、もっと気軽に八女茶を飲んでもらえる場所が八女には必要なのではと思う気持ちが強くなり、2019年9月に茶寮をオープンした。

「最寄りのコンビニでも車で15分かかるので、お花屋さんも当然近くになくて。だから、近くの山から野花や木を採ってきてお店に飾ったりします。山の暮らしをしているからこそできるおもてなしです。その準備をする時間も好きです。」

なれた手つきでお茶を煎れながら、自分の言葉を確かめるように話をしてくれた。
オーガニックで育ったお茶の優しい香りがする。

「このお店は、山で育ったものを食べて、山の暮らしを感じてもらう場所にしたいんです。お茶の育ったこの場所、水、空気の中で飲むお茶は心に残るんじゃないかと。そういう人がいつかお茶を好きになってくれればいいなと思ってます。」

家族経営の千代乃園のお茶づくりは、生産から加工、販売まで自分たちで一貫して行なっている。お店で働く人も、お茶のことをつくり手の視点に立って説明することができる。

「お土産でお茶を購入しようと迷ってるお客様と一緒に選ぶのも楽しいんです。急須は持っているのか、普段どんなものを飲んでいるのかなど相手の好みを想像しながら、品種を選んだりします。」

お茶の種類や品種は多くて難しい。

シンプルな味や香りなのか、今まで飲んだことのないお茶を求めているのか。

お客さんと一緒になって選んでいく。そうやってお茶を好きになってもらう入り口の幅を広げている。

 

京都のフランス料理店でお茶と料理のペアリングについて勉強していたという原島さん。
ここで提供するメニューで大事にしていることは、素材の香りをいかすこと。

「山のお茶も山でできた農産物も香りが良いと言われます。だからメニューを作る時もお茶をいれる時も、それを消してしまうようなやり方はしないようにしています。そこに気づいてくださるお客様もいらっしゃるのが嬉しいです。」

「私たちには二つの役割があると思っています。お茶を飲まない人にお茶を好きになってもらうこと。もう一つが、お茶が好きな人にお茶の楽しさを深めること。そのために、飲食店としての機能だけじゃなく、イベントなどもやっていきたいんです。」

このお店を開いたのも、お茶を好きになる人の入り口みたいな存在になれればと思ってのことだった。そして、そんなお茶が好きな人がさらに好きになるステップを提案していていきたい。

これから一緒に働いてくれるスタッフにも、いろんなことを相談しながらお店を作り上げていきたいという想いがある。

「このお店は、まだオープンして1年少しなのでまだまだ未完成な事も多く、毎日の同じルーティンの中でも少しずつ新しい事に取り組んだり改善していきたいと思ってます。 私が新しい事を計画している時、空想の時点でもどう思う?と意見を聞きながら、一緒にお店を作っていきたいです。」

「いつもスタッフみんな話合って決めていることは、新しいメニューの見た目や新しい取り組みが千代乃園らしいか、自分たちらしいか、作業として現実的か、お客さんの気持ちを組めているかなどです。ここは小さなお店です。だからこそスタッフ全員でお店作りの楽しさを共有していきたいと思ってます。」

小さいことまで気兼ねなく話合うのも茶寮千代乃園のスタッフらしさ。

お茶のことを今よりも好きになるには、何が必要なのか。どういうアプローチをするべきなのか。

そんなことを話合いながら、一緒にお店づくりをしてくれる方を待っています。

 

茶寮千代乃園

募集職種
カフェスタッフ

雇用形態
アルバイト
※試用期間1ヶ月
①フルタイム
週5、6日出勤、9:00-18:00(このうち8時間程度)
火曜、水曜休み
基本的には週5日勤務ですが、繁忙期には6日出勤を相談することもあります
土曜日と日曜日は必ず出勤できる方
※正社員登用については応相談

②週2日出勤
土曜日と日曜日必ず出勤できる方
10:00-17:00(このうち5、6時間程度)

給与
時給900円〜

待遇・福利厚生
・まかない有り
・フルタイム勤務で移住者の場合、家が決まるまで寮を使用できます

仕事内容
・調理
・加工品の製造
・料理配膳や接客、掃除など
・茶葉販売

勤務地
〒834-1201 福岡県八女市黒木町北大淵6338

応募資格
飲食店の経験がある方を優遇しますが、未経験でも大丈夫です。
普通運転免許(車が必須の場所にあります)

求める人物像
・お店作りを一緒になってやりたい方
・食べ物が好き、田舎が好き
・料理が好きで、メニュー考案なども興味がある方
・協調性のある方
・好奇心旺盛で意欲的に業務に取り組める方

募集期間
2021/2/1〜2021/3/15

採用予定人数
2名程

選考プロセス
下記「応募はこちら」から応募してください。
茶寮千代乃園さんより次の選考についてご案内いたします。

書類選考

面接

採用(試用期間1ヶ月あり)

その他
茶寮千代乃園Website
茶寮千代乃園Instagram

タイトルとURLをコピーしました